2010.04.14経済ニュース

20100414経済ニュース                                   
担当:堀越健太

 総務省の作業部会(タスクフォース)は__1__グループの組織再編を巡り、基幹通信網から各家庭に高速大容量回線を引き込む「アクセス網」の分離を検討する。__2__以外の通信事業者も同条件でアクセス網を利用できる環境を整えることで価格競争を促し、ブロードバンドを普及させることを目指す。

 金融庁は、__3__(金融派生商品)を使った企業の倒産リスク取引で2012年にも経由を義務付ける清算機関について、清算機関の主要株主に対して同庁の認可制を導入する方針だ。清算機関の資本金の最低額も定める。株主構成や資本規模に規制を設け、世界的な金融危機を増幅させた複雑な金融取引の基盤を安定させる。※企業の倒産リスクを扱う取引を「__4__(CDS)」と呼ぶ。

 首都__5__で反政府デモ隊と治安部隊が衝突し、多数の死傷者が出た__6__の混乱が長引く恐れが強まってきた。アピシット政権はデモ隊の強制排除を目指したが、作戦は失敗。__6__株式相場は12日急落し、経済成長の鈍化も避けられない情勢だ。政情安定を売り物に日本企業などの外資を呼び込んで発展してきた__7__が正念場を迎えている。

 独立行政法人の__8__は12日、国際石油開発帝石と三菱商事が参加するベネズエラのオリノコ油田の開発事業に出資すると発表した。2010~17年に必要な事業費の49%分として最大320億円を出資する。出資額は__8__として最大規模になる。中東以外の原油調達先の確保につながる開発案件を支援する。

 韓国の通貨__9__相場の上昇が加速している。12日のソウル市場では、対ドルで一時1ドル=1111・4__9__まで切り上がった。1年7カ月ぶりの高値圏で米金融危機前の水準に回復した。韓国景気の改善が続くとの見方から海外マネーの流入が拡大。金融市場での中国人民元の切り上げ観測の強まりが、韓国__9__への上昇圧力になっている側面もある。

 __10__の連結業績が一段と回復する。本業のもうけを示す営業利益(米国会計基準)は2011年3月期に、前期推定比5割増の450億円強になる見通しだ。昨年12月に親会社となったパナソニックや同グループの販路を活用することで、冷凍冷蔵ショーケースやビル用空調など業務用機器の販売が伸びる。2次電池や電子部品の市況回復も利益を押し上げる。

 次世代送電網(__11__)の大規模な実証実験が、全国4カ所で今年度から始まる。合計約5000世帯の一般家庭を送電網で結び、留守中や深夜帯の節電、太陽光を含む再生可能エネルギーの活用などを推進する。今後5年間の総事業費は約1000億円で、地方自治体とトヨタ自動車、新日本製鉄などの有力企業が協力する。次世代送電網は温暖化対策として世界的に注目されており、日本でも普及に向けた取り組みが加速しそうだ。

 __12__は8日、ハウス食品のミネラルウオーター事業を買収すると発表した。53億円を投じて5月末にハウスが「六甲のおいしい水」ブランドで手掛ける同事業を取得する。__12__はビール系飲料が市場縮小に直面しているため、買収で清涼飲料分野を強化する。ミネラルウオーターは消費者の買い控えなどで販売競争が激化しており、今後再編が相次ぐ可能性がある。

 総務省はネットワーク経由でソフトや情報サービスを利用する「__13__コンピューティング」の普及に向け、2011年春にも北海道か東北に特区を創設する。国内最大級のデータセンターの構築を目指し、建築基準法や消防法の適用除外などで設置コストを軽減する。投資額は最大で500億円程度を想定している。国内への情報関連投資を増やす狙いに加え、機密保持の観点からも国内でのデータセンター構築が重要だと判断した。

 4月1日。__14__と米ゼネラル・モーターズ(GM)の合弁工場「NUMMI(ヌーミー)」(カリフォルニア州)が四半世紀の歴史に幕を下ろした。



責任重大な第一生命の上場  社説
2010/02/28日本経済新聞 朝刊より

 第一生命保険が4月に、保険契約者一人ひとりが会社の所有者となる相互会社から株式会社に衣替えする。東京証券取引所にも上場する。株主数は約150万人と日本最大になる見通しだ。上場の責任は重い。
 株式会社化は、蓄積してきた利益を株主資本とし、それを裏づけに株式を契約者に無償で割り当てる形をとる。株主となる契約者は保険金を受ける権利を持ちながら、株主総会で経営に対して発言できる。
 上場の第1の目的は、経営の選択肢を増やすことにある。上場によって、公募増資や社債の発行など多様な資金調達の道が開ける。株式交換による企業買収も可能になる。
 外部の株主の期待に応えるには、企業としての成長戦略を示すことが欠かせない。人口の減少で国内の保険市場は縮小している。欧米勢のように、中国など新興国に打って出ることが有効な選択肢となる。
 第2の上場目的は、財務の健全性を高めることだ。上場を表明したのは2007年12月だが、金融危機を経て、保険会社にとって資本増強の必要性は一段と高まっている。
 日本には、保険会社版の自己資本比率規制である「支払い余力比率規制」がある。保険金の支払いが膨らむリスクに対し、自己資本と有価証券の含み益をどの程度持っているかを測る。第一生命の前期末の支払い余力比率は768%と、警戒水準とされる200%を上回る。
 この規制は12年3月期に大幅に強められ、第一生命など大手生保の比率は現状の3分の2程度に下がるとされる。世界の保険監督当局が参加する保険監督者国際機構も、統一の規制づくりを始めた。グループ全体で十分に資本の厚みがないと、積極経営もままならない。
 上場には、経営に規律を与える効果がある。相互会社の社員総代会は、保険契約者が希望しても必ずしも出席できるわけではない。上場企業の株主総会は原則的にどんな株主でも出席できるだけに、経営を多角的にチェックできる。
 保険会社は契約者に保険金を確実に支払わなければならない。リスクを伴う成長戦略を求める株主に、保険という業務の特性を説明する責任が、上場後の第一生命にはある。